鹿児島の埋立地1
江戸時代の埋立
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下記の通り、江戸時代の伊能大図(文化7年測量)と明治時代の地形図と比べてみると、文化7年(1810)~明治35年(1902)の92年間に御城下の埋め立てが進んだことが分かります。また、甲突川と新川の河口が張り出していることも相違点です。伊能忠敬の御城下測量後、甲突川改修が行われ、浚渫土砂によって甲突川河口右岸に天保山(天保年間に築かれた山という意味です)が築かれました。新川が、川奉行平田平右衛門によって田上川にドッキングさせられたのは、伊能測量に先立つ文化3年(1806)のことでしたが(「シラスダム」参照)、新川の何倍も広い集水域をもつ田上川をドッキングさせたのですから、その後流出土砂量が激増し、新川河口が張り出したのでしょう。
伊能忠敬以前の御城下の様子は寛文十年(1670)頃の「薩藩御城下絵図」が最古ですが、絵図ですので現在の地形図と比定するのは困難です(「鹿児島の古地図古地質図」参照)。
伊能大図(部分:鹿児島)(アメリカ議会図書館所蔵) | 明治35年測圖2万分の1地形圖「伊敷村・鹿兒嶋・谷山」 | 海岸線(赤線:伊能図,青線:明治35年地形図) |
文献:
- 五味克夫(1970), 旧薩藩御城下絵図解説. 鹿島出版会, 5pp.
- 五味克夫(1980), 旧薩藩御城下絵図解説. 鹿児島県立図書館, 5pp.
- 鹿兒島市教育會(1935),薩藩沿革地圖. 鹿兒島市教育會, 21pp.
- 中島謙造(1897),鹿兒島圖幅地質説明書. 139p.
- 薩摩藩(1859), 旧薩藩御城下絵図マップ. 鹿児島県立図書館, 61pp.
- 塩満郁夫(2001), 旧薩藩御城下絵図索引. 鹿児島県史料拾遺, 144pp.
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参考サイト:
- 鹿児島県立図書館貴重資料の紹介 『鹿児島城下のあゆみ-上町・下町・西田町を中心に』(「薩藩御城下絵図」「正徳三年御城絵図」あり)
- アメリカ議会図書館
初出日:2017/07/29
更新日:2020/12/01