カルトグラム
統計地図
時間距離図(東北大空間計画科学研究室HPより) | 人口増加率(同左HPより) |
右図は福岡を起点とした時間距離図と日本の人口増加率を示しています。新幹線が開通して福岡~鹿児島間が極端に近くなりましたが、大隅半島が取り残されてしまったことを端的に表しています。人口では大都市圏への人口集中が進んでいますが、とくに関東圏が益々大きくなっています。人口の絶対値でも日本人の半数が関東圏に住んでいるとか。
鹿児島の一極集中
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カルトグラムを作成するフリーソフトにはScape Toadのようなものもありますが、ここではFOSS(Free Open Source Software)のQGIS ver.3のプラグインcartogram3を使います。
まず政府統計の総合窓口e-Statから、国勢調査のデータをダウンロードします。この時、行政界のGISデータのshapeファイル付きでダウンロードします。e-StatのshapeファイルをQGIS 3の画面にドラグアンドドロップすれば、行政界が表示されます。次にカルトグラムを作成するためにはcartogram3というプラグインが必要です。「プラグイン」→「プラグインの管理とインストール」からcartogram3をインストールします。次いでこれを起動すると、新しいウィンドウがポップアップします。「Field(s)」で表示したいフィールド(ここでは人口)を選び、さらに「max. number of iterations:」と「max. average error:」を選びますが、これはデフォルトのままで良いでしょう。せっかちな人はiterationを小さくしてください。「OK」を押すと、しばらくしたら完成図が表示されます。鹿児島市とその周辺の肥大化が一目瞭然です。
さまざまなデータベースを用いて、この「Field(s)」のところに、選択入力すれば、容易にさまざまな事項のカルトグラムを作ることができます。
8,000ha以上 | 6,000ha以上 | 4,000ha以上 | 2,000ha以上 | 2,000ha未満 |
2018年耕地面積カルトグラム(e-Stat) |
再生可能エネルギー
地熱発電供給量(佐藤,2014) | 風力発電ポテンシャル(GWh)(佐藤,2014) |
UNESCO Global Geoparks
Cartogram of the UNESCO Global Geoparks |
一応、カルトグラムにしてみましたが、国数に比してジオパークのある国が少ないためか、あまり変形しませんでした。 |
Austria | 3* | Belgium | 1 | Brazil | 3 | Canada | 3 |
Chile | 1 | China | 39 | Croatia | 2 | Cyprus | 1 |
Czechia | 1 | Denmark | 1 | Ecuador | 1 | Finland | 1 |
France | 7 | Germany | 6* | Greece | 5 | Hungary | 2* |
Iceland | 2 | Indonesia | 4 | Iran | 1 | Ireland | 3* |
Italy | 10 | Japan | 9 | Malaysia | 1 | Mexico | 2 |
Morocco | 1 | Netherlands | 1 | Norway | 3 | Peru | 1 | Poland | 1* | Portugal | 4 | Republic of Korea | 3 | Romania | 1 |
Slovakia | 1* | Slovenia | 2* | Spain | 13 | Tanzania | 1 |
Thailand | 1 | Turkey | 1 | UK of Great Britain | 7* | Uruguay | 1 |
Viet Nam | 2 | *印は2ヶ国に跨がるものをダブルカウントしています。 |
* List of transnational UNESCO Global Geoparks
Austria & Slovenia
•Karawanken / Karavanke UGGp
Germany & Poland
•Muskauer Faltenbogen / Łuk Mużakowa UGGp
Hungary & Slovakia
•Novohrad-Nógrád UGGp
Ireland & United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
•Marble Arch Caves UGGp
文献:
- 井上 亮(2005), カルトグラムの作成手法に関する研究 -GISを用いた統計データの新たな表現に向けて-. 東北大学学位論文, 144pp.
- 井上 亮・清水英範(2005), 連続エリアカルトグラム作成の新手法―GIS時代の統計データの視覚化手法. 土木学会論文集, Vol.2005, No.779, p.147-156.
- 井上 亮・清水英範(), 三角網分割による連続エリアカルトグラムの作成手法. 土木学会論文集, Vol., No., 4pp.
- 井上 亮・清水英範(2004), ディスタンスカルトグラム作成ツールの開発 . 土木学会第59回年次学術講演会, Vol., No.4-088, p.176.
- 佐藤建吉(2014), 都道府県風力統計データのカルトグラムによる表示. 風力エネルギー利用シンポジウム, Vol.36, No., p.448-451.
- 清水英範・井上 亮(2008), カルトグラムの作成手法と応用可能性. 土木計画学研究・論文集, Vol.25, No.1, p.1-15.
- 清水英範・井上 亮(2004), 時間地図作成問題の汎用解法. 土木学会論文集, Vol., No.765/Ⅳ-64, p.105-114.
- 住谷優友・大澤義明(2005), 線形変換による時間地図作成方法 . GIS-理論と応用, Vol.13, No.2, p.1-10.
- (), . , Vol., No., p..
- (), . , Vol., No., p..
- (), . , Vol., No., p..
- (), . , Vol., No., p..
- 東北大学空間計画科学研究室
- QGIS(FOSS)
- Scape Toad(FOSS)
- World Mapper
- GIS実習オープン教材
- 時間地図の試み-4
- United Nations DESA / Population Division
- UNESCO Global Geoparks
初出日:2019/10/06
更新日:2019/10/16