沖永良部島の地下ダム
沖永良部島の地質
産総研シームレス地質図(クリックで地質解説表示) |
なお、琉球石灰岩には鍾乳洞群が発達し、中でも鹿児島県天然記念物昇竜洞が有名です。
地下ダム
地下ダムのイメージ(九州農政局) | |
止水壁工事状況(九州農政局) | 土地改良事業計画図(九州農政局) |
地下ダムは大山の南東余多地区の海岸付近に平行に建設します。付加体を不透水層とし、その上を覆う琉球石灰岩を帯水層とするものです。ここから大山吐水槽へポンプアップし、全島に給水します。有効貯水量は596,000m3だそうです。
なお、地下ダムはどこでもそうですが、普通の水力ダムと違って水没地がありませんから、土地は有効利用できますが、直上が農地ですので、農薬や肥料の多用は、即、水質の悪化に直結します。注意深い持続可能な使用が求められます。
文献:
- 井龍康文・山田 努(1991), 徳之島および沖永良部島の琉球層群に記録された更新世海面変動―予察―. 中川久夫教授退官記念地質学論文集, p.73-78.
- 九州農政局沖永良部農業水利事務所(2008),沖永良部 水どぅ宝. 農水省九州農政局, 5pp.
- 野間泰二(1992),琉球石灰岩地帯における地下水の開発と保全. 地下水学会誌, Vol.34, No.3, p.163-170.
- 斎藤 眞・尾崎正紀・中野 俊・小林哲夫・駒澤正夫(2009),20万分の1地質図幅「徳之島」. 産総研, 1葉.
- 冨田友幸(2009),地下ダム開発の現状と今後の展開. 地下水技術, Vol.51, No.1, p.29-39.
- 山田 努・藤田慶太・井龍康文(2003),鹿児島県徳之島の琉球層群(第四系サンゴ礁複合体堆積物). 地質学雑誌, Vol.109, No.9, p.495-517.
- (),. , Vol., No., p..
- (),. , Vol., No., p..
参考サイト:
- 沖永良部農業水利事業とは(農水省九州農政局)
- 畑地かんがいの広報~「水どぅ宝」の実現のために~(農水省九州農政局)
初出日:2019/10/13
更新日:2020/12/01