災害ピクトグラム

 ピクトグラム

津波警報示す旗 初期のトイレ標識現在のトイレ標識
 2020年2月13日気象庁は津波警報などが出された時に聴覚障害者などにも分かるように海水浴場などで掲げる旗のデザイン案を発表しました。また、2020年は東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体が開催される年です。街の中にもスポーツ種目を示すシンボルマークが見られるようになりました。このような視覚記号はピクトグラムpictogramと呼ばれます。身体障害だけでなく、外国人など言語の違いがあっても直感的に内容を伝達することができます。1964年東京オリンピックの際に開発されたのが最初とか。当時は、英語をしゃべれる方が少なかったので、外国人にも視覚的に分かるものを、と考え出されたのだそうです。おなじみのトイレ標識もこの時に生まれました。敢えて特許を取らなかったので、世界中に普及しました。とくに災害発災時には、とっさの判断が生死を分けますから、このような直感に訴える“共通言語”は大変重要です。

 災害時用ピクトグラム

§ 災害種別一般図記号 JIS Z 82106.5.~
洪水・内水氾濫高潮・津波崖崩れ・地すべり土石流大規模火事
§ 津波フラッグ
 2020年6月24日、気象業務法施行規則および予報警報標識規則が改正され、冒頭紹介した視覚障害者向け津波警報伝達のための旗が正式に規定されました。「津波フラッグ」と呼ぶことにしたそうです。
 短辺100cm以上の旗とし、海水浴場等で地震時に旗を振って避難を知らせるもので、上記、一般図記号とは使われる場所が異なります。
§ 注意図記号 JIS Z 8210-6.3.~
高潮・津波注意崖崩れ・地すべり注意土石流注意
§ 避難場所・避難所記号 JIS Z 8210-6.1.~
避難場所津波避難場所津波避難ビル避難所
避難場所と種別記号の併用(内閣府)
 災害関避難所のピクトグラムを挙げておきます。キチンと覚えておきましょう。また、避難所の立地条件によっては、すべての災害に対して安全ではなく、場合によっては危険な場合もあります。右図のように適・不適が○×表示されていることもありますので、日頃から注意しておきましょう。

文献
  1. 後藤 浩 (2012), 漁業集落における災害情報伝達法に関する考察. 日本大学理工学部理工学研究所研究ジャーナル, Vol.2012, No.128, p.1-12.
  2. 森 拓実・山本和清・宮﨑 渉・鈴木一帆・友枝萌子(2019), 災害種別避難誘導システムのあり方とそのピクトグラムの認知度に関する研究. 環境情報科学 学術研究論文集, Vol.33, No., p.223-228.
  3. (), . , Vol., No., p..
  4. (), . , Vol., No., p..
  5. (), . , Vol., No., p..
  6. (), . , Vol., No., p..

参考サイト:



初出日:2020/02/15
更新日:2020/06/29