藤井美穂:日本鉄鋼協会会誌「ふぇらむ:鉄と鋼」vol.15. No.3(2010年)7ページ
私たちの身の回りで発生する(発生している)振動をエネルギーに変換(振動発電)する試みが、最近活発になっており、この記事は最近の振動発電用材料や発電方式について、分かりやすく書いています。
振動発電には、主に(1)圧電素子を使った圧電式、(2)コイルと磁石を使った電磁誘導式、(3)コンデンサーの原理を応用した静電式があります。(1)で使う圧電素子は、誘電体で、ある種の素子はイヤホーンの中に入っています。イヤホーンでは、電圧の変化で誘電体を歪ませ、それを使って薄い板を振動させ、音を発生しています。それを逆に使ったものです。(2)の電磁誘導は、まさに理科や物理の授業で習った原理。(3)も同じ。皆さんが授業で勉強してきた(これから勉強する)ことは、黒板の上の物理や試験のための物理ではなく、現代社会や未来の暮らしを支える科学技術の基礎になっています。
読み物として面白いから、興味あれば読んでみて。小山研究室にあります。