『地すべり学入門』
岩松 暉 著
第10章 地すべり対策と防止工法
1.地すべりの安定計算
地すべりの安定計算には各種の方法がある。パソコンソフトも多数市販されているが、理屈を知らないまま、ブラックボックスとして使うのはよくない。ここではもっとも簡便な分割法(Bishopの簡便解析法)を解説する。
大前提として円弧すべりを仮定し、有効応力に関するCoulombの式を適用したものである。土塊を鉛直細片に分割し、力の釣り合いを考える方法である。高校物理の知識で解けるから各自考えていただきたい。
ここで、Fs:安全率、c':粘着力、φ':内部摩擦角、u :間隙水圧、W:細片の重量、l :細片すべり面の長さ、α:細片すべり面の傾斜角である。
2.地すべり防止工法
地すべりの防止工法には大別して抑止工と抑制工とある。前者は力で押さえ込むやりかたであり、後者は地すべりの原因を取り除こうとするものである。
前ページ|本ページ先頭|次ページ
- ◎『地すべり学入門』もくじ
- ◎鹿大応用地質学講座ホームページ
- ◎鹿大応用地質学講座WWWもくじ
- ◎地学関係WWWリスト
連絡先:iwamatsu@sci.kagoshima-u.ac.jp
更新日:1997年1月1日