2000年3月24日、鹿児島大学理学部地学科最後の卒業生を送り出しましたので、このホームページはこの日をもってフリーズしました。もう更新しません。悪しからず。
なお、「かだいおうち」は日本における大学研究室ホームページの第1号です。歴史的遺産としてここにアーカイブしておきます。
鹿児島の地質
鹿児島県本土地質図
鹿児島県は西南日本弧と琉球弧の会合部に位置しています。北薩の出水山地がちょうどその屈曲部に当たり、「北薩の屈曲」として有名です。何しろ北はこの出水地方から南は与論島まで南北約600kmありますので、地質図には県本土の主要部分しか示していません(離島の方ゴメンナサイ)。この地質図を見て先ず一番目につくことは、ピンクの部分が多いということでしょう。いわゆるシラス(主として入戸火砕流堆積物)です。本土の半分以上を覆っています。したがって、鹿児島の沖積平野はこのシラスが再堆積した二次(沖積)シラスからなっており、余所の平野とはだいぶ異なります。下の写真はわが鹿大理学部地下の地層ですが、白い大きな礫(レキと発音し石ころのこと)は全部軽石ですし、砂も火山ガラスが大部分です。
鹿大理学部地下の地層
でも鹿児島はシラスと活火山ばかりではありません。下の概念図を見てください。一番下には基盤の白亜系四万十層群(地質図の緑系統の部分)や古第三系日南層群(黄色)が存在し、それを貫く中新世の花崗岩(赤色)もあります。さらにそれを新第三紀の火山岩類(黄褐色とベージュ色)や第四紀の堆積層(分布が狭いので地質図には表れていない)が覆っています。串木野鉱山や菱刈鉱山など金鉱山は主としてこの火山岩分布域に存在します。霧島山・桜島火山・開聞岳といった活発な活動をする活火山(茶色)があるのはご存知の通りです。
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更新日:1995年10月1日