2000年3月24日、鹿児島大学理学部地学科最後の卒業生を送り出しましたので、このホームページはこの日をもってフリーズしました。もう更新しません。悪しからず。
 なお、「かだいおうち」は日本における大学研究室ホームページの第1号です。歴史的遺産としてここにアーカイブしておきます。

災害地質学


災害とは|国際防災の10年|土砂災害防止月間|土砂災害の注意|阪神大震災地質文献目録
鹿児島航空写真(株)提供
 上の写真は1993年8月のシラス災害の様子を示しています。鹿児島には「人が死なないと梅雨があけない」という悲しい言葉がありますが、このような宿命論は誤りです。確かに火山噴火や斜面崩壊などは地質時代からあった自然現象であって、人智を以てしては如何ともし難いものです。しかし、それが災害になるかどうかとなると、別問題です。災害とは自然と社会が交錯するところで発生する社会現象なのです。ハード・ソフト両面から適切な対策をとれば、少なくとも人命の損失だけは防ぐことが可能です。
 私たちの応用地質学講座では、そのための研究を日夜行っています。

◆1990年代は国際防災の10年(IDNDR)


◆毎年6月は土砂災害防止月間

建設省桜島砂防のマスコット・火山君

大雨・長雨の時には早めの避難を!

どんなところが危ない?
がけ下住宅でがけ直下から2・3軒以内のところ
=がけ肩を望んで仰角30°以内(鹿児島県では宅造禁止区域)
谷の出口付近
がけ崩れ・土石流の前ぶれは?
がけの上に亀裂が生じる
がけから石がパラパラ落ちてくる
がけ下から水が噴き出す
谷の奥でゴーッと地鳴りがする
どんなとき逃げればよいか?
コップが2時間で一杯になる程度の雨、バケツをひっくり返したような雨
=時間雨量50mm、降り始めからの累計雨量が200mm程度
避難のときの注意は?
隣近所誘い合って、お年寄りや病人・障害者には手助けを
ただし時機を失しないように、「お父さんが帰ったら一緒に」などはダメ
避難路はがけ下や谷筋を避ける
消防団員などの指示には従う
何を持って逃げるか?
雨具・防寒具・懐中電灯・非常食・ポケットラジオ・財布
ただし、緊急時には身一つで
どこへ逃げるか?
指定避難所(公民館・学校)→日頃から知っておくこと
災害になったら?
避難命令が解除されるまで家の様子を見に勝手に帰らない
不要不急の電話は避ける→家族間の連絡方法はあらかじめ決めておく
県外の親戚にはこちらから1個所だけ電話して、後は相互に連絡してもらう

◆阪神大震災地質関係報告書目録(抄)

岩田健三郎著『いのちが震えた』より
日本応用地質学会(1995): 兵庫県南部地震―地質・地盤と災害―報告書. 日本応用地質学会, 364pp.
日本応用地質学会(1995): 「阪神大震災」中間報告会―人工改変と地震災害―予稿集. 日本応用地質学会, 131pp.
日本地質学会・日本応用地質学会・関西地質調査業協会・断層研究資料センター・大阪市立大学「阪神大震災」学術調査団(1995): 「阪神大震災」緊急合同報告会資料集.「阪神大震災」緊急合同報告会世話人会, 122pp.
日本地質学会環境地質研究委員会(1995): シンポジウム「阪神・淡路大震災と地質環境」論文集. 日本地質学会, 258pp.
(社)土木学会(1995): 土木学会阪神大震災震災調査第二次報告会資料. (社)土木学会, 168pp.
(社)全国地質調査業協会連合会(1995): 地盤から見た“阪神大震災”緊急報告会資料. (社)全国地質調査業協会連合会, 113pp.
国際航業(株)(1995): 阪神大震災の被災マップ. 国際航業(株), 1:10,000マップ3葉.
中央開発(株)(1995): 1995年兵庫県南部地震阪神大震災災害調査報告書. 中央開発(株), 99pp.
(株)東建ジオテック(1995): 阪神大震災被害調査記録. (株)東建ジオテック, 126pp.
建設省土木研究所(1995): 平成7年度兵庫県南部地震土木研究所被害調査速報. 土木研究所資料第3362号, 114pp.
建設省六甲砂防工事事務所(1995):知っていますか?六甲山―兵庫県南部地震と土砂災害. 建設省近畿地建六甲砂防工事事務所, 43pp.

ページ先頭|災害とは|国際防災の10年|土砂災害防止月間|土砂災害の注意|阪神大震災地質文献目録
★ 防災関係リンク ★

鹿大応用地質学講座ホームページ
鹿大応用地質学講座WWWもくじ
地学関係WWWリスト
地質・防災のホームページ

連絡先:iwamatsu@sci.kagoshima-u.ac.jp

更新日:1998年10月1日