移入生物による生態系の攪乱と対策
主催:野生生物の保護に係る法体制検討委員会
WWF Japan (世界自然保護基金日本委員会)
シンポジウム開催の趣旨
日本には多くの移入生物が定着しており,例えば,陸上哺乳類では在来種5種に対し て1種の移入種がいる現状である.
現在,数多くのペットや農林水産業に関連した種が 移入されているが,管理が不十分なこともあり,潜在的な移入種は莫大な数に上る.こ のままでは,将来移入種が日本の生物相の大半を占めることすら起こりかねない状況で ある.
セアカゴケグモのように,人に被害が及ぶ場合には,撲滅対策がとられた(いま だに成功はしていない)が,移入種による生物相や生態系の攪乱はあまり問題とされず ,このために生物の多様性の消失が急速に進行しつつあると判断される.
IUCN (1996,1 997)は移入種が生物多様性に与える影響は,ハビタットの消失より長期的に見て大きい として,移入種の規制のガイドライン案を作成した.しかし,日本では移入種に対する 対策は,ほとんどなされていない.このまま移入種の管理を放置することは,将来の日 本の生物相や生態系の保全にとって,大きな脅威となることは明らかである.
今回のシンポジウムは,まず移入種により生態系の攪乱が起きているという現状を認 識し,これに対してどのような取り組みが必要かを論議したい.時間的な制約もあり, ペット問題などは取り上げられないが,移入種の影響が大きいと考えられる島嶼や種に 焦点を絞り,移入種による生物相や生態系の攪乱状況を把握するとともに,その対策の 在り方などを検討し,環境庁など関係団体への働きかけを行うことを考えている.
日 時 : 1997年12月21日(日)13:00〜18:30(12:30開場)
場 所 : 国立オリンピック記念青少年総合センター 本館第4研修室
東京都渋谷区代々木神園町3-1 TEL.03-3467-7201
入場無料
問い合わせ先 : WWF Japan 自然保護室 TEL.03-3769-1713
FAX.03-3769-1717
シンポジウム
移入生物による生態系の撹乱と対策
主催:野生生物の保護に係わる法体制検討会
WWF Japan (世界自然護基金日本委員会) プログラム
| 時間 | 演者 | 演題 |
| 13:00-13:40 | 村上興正(京大・理・動物) | シンポジウムの趣旨 |
| 第1部 移入生物による生態系の攪乱の現状 | ||
| 13:10-13:40 | 長谷川雅美(千葉県立中央博物館) | 三宅島における移入種の影響 |
| 13:40-14:10 | 冨山清升(鹿児島大・地球環境) | 小笠原諸島における野生化ヤギの影響 |
| 14:10-14:30 | 杉村 乾(森林総研・林業経営) | 奄美大島におかる移入種の影響 |
| 14:30-15:00 | 太田英利(琉球大・理・生) | 沖縄諸島における移入種による生物相の攪乱 |
| 15:00-15:20 | 休憩 | |
| 15:20-15:50 | 鷲谷いづみ(筑波大・生物科学系) | セイヨウマルハナバチの侵入・定着の問題 |
| 15:50-16:20 | 清水規宏(農環研・植生管理課) | 外来雑草の侵入・拡散の実体と防止対策 |
| 第2部 移入動物の規制のありかた | ||
| 16:20-16:50 | 村上興正(京大・理・動物) | 移入生物の法的規制への国際的取り組みと日本の現状 |
| 16:50-17:20 | 磯崎博司(岩手大・人文社会学部) | 法的にみた移入生物規制のの世界的現状 |
| 第3部 総合討論 | ||
| 17:20-18:30 | 総合討論 | |
| 18:30 | 閉会 | |